モクターブ 広葉樹図鑑[右]
栓 セン・センノキ(ウコギ科
Kalopanax pictus
「セン(センノキ)」はどちらかというと木材用語で、枝や若木には鋭いトゲがあるため
一般には「ハリギリ」と呼ぶことが多いようです。
葉はカエデのように見えますが、カエデよりかなり大きく厚みがあり、
別名テングウチワの名があります。
材は年輪が明瞭に出るためケヤキに似ており、「ニセケヤキ」という、
ありがたいような、そうでないような名前で呼ばれることがあります。
[左]
椣 シデ・クマシデ(カバノキ科)
Carpinus japonica
南飛騨地方では比較的普通に見られる樹で、クマシデ、アカシデ、イヌシデなど多くの種類があります。
果穂が垂れ下がる様子が注連縄に吊るされる紙垂(シデ)に似ているためこの名があります。
樹皮はなめらかな灰褐色で、「シデ目」と呼ばれる縦縞模様があるため年輪も波打った模様になり、
板にするとこれが目として現れ、面白い模様になります。
製材すると灰白色で、材質的には乾燥時に割れが入りやすく、やや扱いにくい材です。