モクターブ 広葉樹図鑑
[右]
水楢 ミズナラ(ブナ科)
Quercus crispula
里山の雑木林でもよく見かけるコナラと異なり、
より冷涼な森林にブナなどと一緒に生育しています。
葉はコナラと比べ葉縁の鋸歯(ギザギザ)が大きいこと、
また葉柄(葉の付け根の軸)がほとんどないことで見分けられます。
材は硬く重厚感があるため、フローリングや家具などに使われます。
かつてはヨーロッパなどにも高級材として輸出されていた歴史があります。
またウィスキーの熟成樽材(ジャパニーズオーク)としても人気があります。
[左]
水木 ミズキ(ミズキ科)
Swida controversa
庭木として人気のあるヤマボウシ、ハナミズキなどもこの仲間です。
「ミズキ」の由来は春先に枝を切ると樹液がしたたるので、この名があります。
飛騨地方で木材関係者は「ミズクサ」と呼ぶことが多いようです。
規則的に1年毎に輪生状に枝を伸ばすため、きれいな樹形になります。
材はやや青みがかった淡白褐色で、おとなしい感じがします。こけし、玩具などに用いられます。